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映画「2012」

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話題の映画「2012」。
予告編から予想して,まさか,圧巻の迫力のCG映像でありふれたたいしたこと無いドラマを盛り上げ,最後は小さい家族の幸せと人類の明るい未来を重ねるように描くと言う陳腐な演出の映画にはならないで欲しいと願っていたが,さすがエメリッヒ監督,なっちゃっていた。
離婚を経験した主人公とその元家族といったどこかで聞いたような人たちと人類滅亡を発見した科学者の親友の科学者を中心にしたこれまたどこかで聞いたような設定の物語りで始まる。一般人の主人公の方は悪運が良すぎると言っても過言じゃない奇跡的なクルマ走行で災害を乗り切る。それが余りにもすごいのだ。感情移入というよりはここまでやると笑ってしまう。その後,二機飛行機に乗り換えたるが,これらも奇跡的な操縦で逃れたのは言うまでも無い。ここまで来るとギャグだ。締めは最後の大型貨物機の大げさな着陸アクションシーンへ続く。さっさと判断しないとダメなところでのんきにテレビ会議している各国政府首脳達とそれに重なる一般人主人公達の起こしてしまった(本来の脱出計画に多大な迷惑をかけた)ミスを回収するドキドキ(一部の映画ファンがこれで満足する)するステキな感動なシーンとなる。泣かせようとしているシーンがあまりの出来で苦笑の連続だった。それと,はっきり言ってドラマは無いに等しい。迫力満点のCGに飽きた人は見る価値は無く,途中退場して別の映画を観るしかない。
この映画の薄っぺらさは終盤のシーンで顕著になると思う。津波が予想よりも早く到着する事がわかり箱舟を発進体制にするため,乗船ゲートが閉じられたため,たくさんの人が箱舟に乗れなくなってしまった。その人たちを見捨てるかどうかで脱出プロジェクトのリーダーと地球物理学者で対立する。(ここでのんきにテレビ会議となる)結局ゲートが開かれて残された人々が乗船する事が出来たのだか,ちょっと待った。その殆どの人たちが10億ユーロで乗船券を購入したお金持ち連中なのだ。お金の無い殆どの人たちはここへも来れず,それ以前に箱舟の存在も知らずに災害で命を落としていったのだ。このシーンで救われたのはお金持ちである。これが欺瞞と言わずして,何と言えば良いのだろうか。
圧倒の映像を楽しみたいという人にはお勧めだが。本来の映画を観たいという人にはお勧めしない。

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