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映画「カールじいさんの空飛ぶ家」

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原題は「UP」。観終わった感想は原題の方が良いと思う。
エド・アズナーのいかにも頑固爺の声が良かった。
この話はピクサーお得意の物語を通して主人公の成長を描くという極めつけのオーソドックスな作りだ。最初の十分位で主人公のカールじいさんの身の上が無声映画的に描かれる。子供ができない体を持つ夫婦は喜びも悲しみも二人で共用する。その最愛の妻が亡くなって主人公は言わば死に場所を求めている毎日だった。旅に出て目的地に着いたものの主人公の心は空虚に満ちていた。妻のわたしの冒険の本のこれからやるべきことは妻にとっては夢の旅の実現ではなく夫と苦楽を共にして過ごすと言うこと。妻は夫に新しい旅を始めるよう求めていたこと。これが本当の意味での最大の泣かせ所だと思う。その証拠にその後,妻の写真も主人公が妻の名前を呼ぶことも描かれていない。主人公は真に次のステップへと踏み出したのだ。
一本のアニメーションに映画的表現でメッセージを送る事が当たり前なようにできるクリエーティブ集団であるピクサーに拍手を送りたい。
ピクサー初の3D作品だが,3Dよりもじっくり観れる2D版できれば字幕スーパー版がお勧めだ。

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